Archive for the ‘幼少時代’ category

コンバトラーV

12月 27th, 2009

僕が子供の頃にコンバトラーVと言うアニメがはやっていた。
5つの車や飛行機などが合体してロボットになるというヒーローものだ。

コンバトラーVの超合金なるものが販売されていた。
超合金などという子供心をくすぐるネーミングで、しかもアニメのように5体のばらばらのパーツが合体すると巨大なロボットになると言う仕組みだ。
当然、子供の夢は5つの超合金をすべて集めてコンバトラーVを完成させることになる。
うまい商売を考えたものだ。

僕も当然コンバトラーVが欲しくて親に買ってもらった。
しかし、僕は5体のうち、靴の部分に当たる超合金一体しか手に入れることができなかった。
友達が5体すべて手に入れて、巨大ロボットを作って自慢しているのを横目に、僕は靴の部分の車しかもっていなかったのだ。
5体も欲しいなんていえる状況ではないことは子供ながらに感じていたので、我慢した。

ある日、友達の四体を借りてコンバトラーVを完成させてもらった。
しかしそれはするべきではなかった。
その屈辱感というかなんというか。
嫁を寝取られたような気持ち悪さだった。

それからの僕はコンバトラーVで遊ぶことはなかった。

マイマイカブリ

7月 11th, 2009

僕は子供の頃はとにかく虫や生き物が好きで、一日中公園や草むらに行って虫を捕まえて遊んでいた。そして、両親が買ってくれた「学習図鑑」と言うものを、何度も何度も眺めたり読んだりしてた。(参考昆虫 (ニューワイド学研の図鑑)

なかでも、特に「生き物」「さかな」「昆虫」「飼育」「動物」などがお気に入りだった。とにかくこいつらは表紙がぼろぼろになるくらいまで読みまくった。他の男の子が好きな「のりもの」とか「車」とかそういうのはまったく読まなかった。僕は絵を眺めるだけではつまらなかったので、書いている事を解読していたらいつの間にか文字も読めるようになっていた。僕の好きな単語は「サメ」とか「かぶとむし」とか「カニ」とかだった。

中でも衝撃的だったのが「マイマイカブリ」だった。マイマイカブリがカタツムリの殻の中に首をつっこんで肉にかぶりついている大きな挿絵があった。しかも、その図鑑によると、マイマイカブリはカタツムリの肉を溶かす唾液をはいて食べるそうなのだ。

僕は、カタツムリは自分の身を守ろうと硬い殻を作って持ち運んでいる。なのに今度はうまくカタツムリの殻の中に首を突っ込んで食べる生き物がいる。そういったことにとても衝撃を受けた。

そして、そういった虫を実際に見つけるのが僕の仕事だった。あの図鑑の世界が実際に世の中に存在する事なのかとても興味があった。そして、僕はある日、マイマイカブリを見つけた。道路の真ん中で車にひかれていたのだ。そこで注意深く辺りをみまわして、乾いた側溝の中にたくさんマイマイカブリがいる事を発見した。夢中になってマイマイカブリを捕まえた。

僕は実物に出会ったことで図鑑を眺めていたときよりも多くのことを学んだ。マイマイカブリは思ったより動きが早くへんてこな歩き方をする。これだけ早く動くとなると、カタツムリのような動きの遅い生き物はいちころにやられるだろうなあ。もしも自分がカタツムリだったらとてつもない怖い生き物だとか想像した。

しかし、マイマイカブリはなんとも気持ち悪い。実物を見て満足した僕は、好きだった恋人にある日突然幻滅したような感じでマイマイカブリに興味はなくなった。

>>マイマイカブリの写真などはこちらが詳しいです。

木を登る道具

7月 1st, 2009

僕がまだ6歳くらいだった頃、望みが丘団地と言うところに住んでいた。

どういったつながりで知り合ったのか忘れたが、その近所に同い年の友達が住んでいた。

今考えると、その子は庭付きの一戸建ての家に住んでいたので、おそらく僕よりも裕福な家庭の子であったと思う。

狐っぽい色黒の顔は思い出せるが名前は出てこない。

そんな彼が家の庭でかなづちを使って何かを作っていた。

何を作っているのか尋ねてみると、木を登る道具だと言う。

2枚の板を釘で打ち付けてハサミのようなものを作りそれを使って木を登るのだという。

すごいものを作るんだなあと感心した僕はしゃがみこんで作っている様をずーっと眺めていた。

できあがったら、使わせてもらおうなんて甘い期待を抱きながらみていた。

しかし、木を登る道具は一向に出来上がらない。子供の腕の力は非力なので釘が全然板に入っていかないのである。

そうこうしているうちにその狐顔の友達は塾に行かなきゃ行けないと言って立ち去った。

そして、僕が彼の代わりにその釘を打ち付けておく事になった。

最初はなんだかトントンする音が楽しくて、作業をしている雰囲気を喜んでいた。

しかし、なかなか釘が入っていかない状況にあっという間に飽きてしまった。

作業はだんだん雑になり、釘やら板やらどこもかしこも殴りつけていた。

日が暮れてきて辺りは暗くなってきた。

帰らないといけない時間である。

ぼくはふと、もっと高いところからたたけばもっと力強く打てるのじゃないかと思い、立ち上がって思いっきりかなづちを振り上げてたたきつけた。

かなづちはバチーンと言う音がして板に当たった。

僕はもう一度振りかぶりよく狙いを定めて釘を打ち付けた。

今度はガチッと言う音がして釘が半分くらい入った。

同じようにしてもう一度釘を叩いた。

すると今度はあっさりと釘が全部板のなかに入っていった。

何だ最初からこうやっておけばよかったなどと思いながら、出来上がった木を登る道具を見てみた。

が、どうにもこうにも木を登る事に使うことはできそうにも無かった。

僕はそのガラクタとかなづちを庭に残して急いで家に帰った。

そして、その狐顔の友達とはそれからはあまり遊ばなくなった。